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メバル釣り(船釣り編)

2010 年 2 月 14 日
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目の良い魚なので、細いハリスが有利。
さらに海水が濁って凪の日が狙い目だ。
釣趣上々、グルメ度も高い。
当然釣り人の人気も高い。

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”春告げ魚”といえば一般的に古くからニシンを指すが、沖釣り人は早春の頃、竿に伝わるのどかなメバルの魚信に春の訪れを感じ取る。
 早春といえ、水温は低く、海はまだ冬。
 メバルたちは比較的水温が安定している沖の深い岩礁に群れ寄り、体力を蓄積して産卵に備える。 

 魚が1ヶ所に集中するので、釣りやすいところから沖のメバル釣りは早春から陽春の頃が盛期とされているのだ。
 この沖メバル釣り、全国各地、多彩な釣り方があるが、大きな系統として見ると、「胴付き仕掛けの釣り」「テンビン仕掛けの釣り」「コマセ・サビキ釣り」「ルアー釣り」「イワシなど活き餌の釣り」などがある。

胴 付 き 仕 掛 け の 釣 り

全国的に最も普及しているメバル沖釣りのメインの釣技だ。
 船を潮の流れに乗せて流しながら、ピンポイントのような狭いポイントを釣るので、いくらGPSや魚探が優秀でも、正確なヤマ立てをする”腕”の立つ船頭と、そうでない船頭の船では大差がつく。
 一例だが、優秀な船頭になると、まず胴の間からミヨシにかけての釣り人に釣らせ、頃合いを見計らって徐々にトモ方向の釣り人に釣らせ、結局ミヨシもトモも平均して釣らせてゆく・・・・といった加減が可能なのだ。
 こうしたテクニックは当然、潮の流れがゆるやかな小潮廻りの方が行使しやすい。
 もちろん、大潮でも潮のたるみによっては可能だが、短時間なので小潮廻りが有利だ。
 船頭、潮廻り、そしてもう1つメバル釣りを左右する要因が海況だ。
波風が強い時、メバルは岩礁に身を潜めて餌を追わないし、潮が澄むと太めの仕掛けは警戒してフッキング率は大幅に低下する。凪日和を選び、潮色を見て仕掛けの太さを変える等、きめ細かく対応することが大切だ。

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通常、この時期のメバル釣り場は、水深20〜50m位。水深30mまでなら20号オモリ、それより深い所は30号オモリ。ナス型の様に回転しやすいフォルムより、6角とかカジ付き等、回転しにくい型が良い。
 仕掛けはミキ糸1〜2号。35cm間隔で0.6〜1.5号8〜10cmエダスを5〜7本。素材は張りのあるフロロカーボン系が望ましい。
 ハリはモエビなど活エビならやや細長の三浦セイゴ13号など。アオイソメ等管虫類だったら丸型系、細地のメバル専用8号かチヌ3号など。
 ミチ糸もフロロ系で25mいろ変え染めのトヨフロン・スーパーサーフ3号ならベスト。リールは3号100m以上収納可能な小型両軸タイプ。
片軸も悪くないが、いずれも軽量が望ましい。 
 竿は先調子で、長い仕掛けを捌きやすい2.4mオモリ負荷15〜20号。
エビは尾羽を取って姿勢よく直線的にハリに刺す。
イソメ類はチョン掛けにして底へ送り込む。

竿はやや下向きに構え、着底したら直ちにリールのストッパーをオンにして、ゆっくりと竿先を上げる。底は岩礁で仕掛けが掛かりやすいので、着底したら手際よく操作する。 「コッ」。魚信があったら、そのまま待つ。1〜2秒後に「ググッ」と引き込む。この釣りに”合わせ”は不要。明確な魚信で一気に引き込めば、上バリに掛かったのだから、ゆっくり竿を立てて、下バリへのフッキングを狙う。「グズグズ」と鈍い魚信だから下バリに掛かったのだから、そのまま待つか、少したるませてみる。が、大幅にたるませると、根がかりして、元も子もなくなってしまうので、待つ程度が無難だ。
 晩春から初夏にかけては、夜釣りも楽しい。 夜は釣り場の水深が概して浅いので、竿はオモリ負荷10号、長さ2.1m程度の先調子キス竿でもよい。小型両軸リールに2〜3号ナイロン。仕掛けは1.5号のミキ糸同柄20cmのエダスを2〜3本。オモリは15〜20号。ハリは丸セイゴ13〜15号など。
 アオイソメをチョン掛けに、細めは房掛けにして、底から1〜3mの層を探る。

メ バ ル の 胴 付 き 釣 り

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着底後、すぐに底から離す。
スロー、スローに誘い上げ
魚信が明確なら上バリにヒット。ゆっくり上へ
下バリまで食わせてリーリング。
小さな魚信は下バリにヒット、そのまま待つ。
50cm程糸を繰り出しても良いが、多く出すと根がかりする。

テ ン ビ ン・コ マ セ サ ビ キ 仕 掛 け の 釣 り

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 テンビン仕掛けは、タナ取りに多少の経験がいるが、長いハリスだけに”食い渋った時”は有効だし釣趣も上々だ。
 ハリスは0.6〜1.5号1.5m、エダス1本の2本バリ仕掛けが標準。底まで一気に沈めたら直ちに2m巻き上げ、次いでスローで竿先を上げながら”誘い”をかける。魚信があっても合わせは不要。次は魚信のあった層の前後を重点的に探る。

 日本海のように、白系フラッシャーのサビキのみで釣れる地方や、東京湾久里浜んど、、アミコマセ+サビキで釣る地方など、実状は多種多彩だ。いずれも”多獲”という意味では、有効な釣りで、魚影の濃い地方ではミキ糸3号、エダス1.5号といった太めのサビキで。東京湾等では、ミキ糸2号、エダス1号と細柄で、さらにアミコマセ相乗効果を狙う。この釣りの最大のコツはコマセの幕でサビキを包むことだ。

イ ワ シ な ど の 活 き 餌 釣 り

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瀬戸内海地方では、イカナゴ活き餌のメバル釣りが盛んだが、関東ではイワシ一辺倒だ。メバルは活き餌に敏感に反応するけれど、イワシは食い込ますまでが大変・・・。
しかしそのハラハラ、ドキドキの経過が逆に魅力となり、関東のイワシメバル釣りの人気は高い。
 仕掛けはテンビ式と胴付き式があり、いずれも0.6〜1号ハリスに渓流のヤマメ、マスバリなど極細地で軽量のハリを使う。


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 ハリをイワシの口から上顎へ、あるいはエラ掛けして素早く海中へ。なにしろこの釣りは、「餌の勢いの勝負」なので素早く手際よく餌をハリに掛けてメバルの泳層に沈める。
 もう一つ、この釣りの決め手は竿の調子。メバルが餌を口にした時から呑み込むまで可能なかぎり竿による抵抗感を与えない軟調子が望ましい。釣りは概して浅いので、オモリは5〜10号程度。だから磯竿1〜2号3.3〜3.6mが、胴調子5〜10号負荷の2.7〜3.3m船竿が多用されている。
「コツッ」。魚信があっても決して合わせてはいけない。はやる心を抑えてそのまま待つ。「ククッ、ククッ、クッ、グイーッ」。ここで竿を立てる。

 今回の釣り名人は、船釣りメバル釣りを紹介しました。

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神奈川県茅ヶ崎市在住の服部善郎氏がメバル釣りの船釣りをお届け致しました。

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