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アジの基礎知識

2008 年 9 月 10 日 Comments off
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神奈川県茅ヶ崎市在住の服部善郎氏が秋のアジの基礎知識をお届け致します。!

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スズキ目 アジ科 マアジ属

陸からも沖からも周年楽しめるアジ。ビギナーでも手軽に釣れるとあって、全国的に人気魚だ。グルメ度も一級。

ヒラアジ、シマアジ、カンパチ、ヒラマサ、ブリといった10kgから収受キロ数十kgに及び巨大種からカイワリ、ムロアジ、マアジなど50cmに満たない小型種まで、アジの一族は日本近海だけでも50種ほどいる。 

しかし、一般的に釣り人の間で単にアジ釣りといえば、「マアジ」を指す。 アジの仲間にはヒラアジ、カンパチにしろ、いずれもハリに掛かると猛烈なスピードとパワー、そして疲れを知らぬスタミナでアングラーを翻弄する。 そして最高の食味・・・・。釣魚の評価を決める”ファイト性””ルックス””食味”の三拍子揃った第一級の相手ばかりだ。

 そのなかでマアジは最大でも60cmの小魚だが、東北から九州にかけて内湾から外洋まで、実に広範囲な釣り場で親しまれ、多彩な釣りを手軽に楽しめうえ、グルメ度も上々とあって、やはり第一級の釣魚といえる。 このマアジも釣り人はサイズ15cm以下は「小アジ」、15〜30cmクラスを「中アジ」、それ以上を「大アジ」と呼ぶが、さらに沖の潮通しの良い海に群れる背が黒っぱく、スレンダーなアジを「ノドグロ」「クロアジ」。沿岸に近い浅い海を主な生息圏とする体高があって白っぽいアジを「キアジ」と呼び、食味ではキアジが勝るという。 小魚だが、マアジのプロポーションはシャープで細く丈夫な尾柄と叉状に切れ込んだ尾鰭が挽きの強さを誇示している。

  典型的なプランクトン・イーターで口唇をいっぱいに開いてプランクトンを摂取するが、シラスや小エビ、大型のノドグロアジはカタクチイワシまで捕らえる。

 春から初夏の頃生まれた稚魚は内湾の環境のよい浅場で生活し、やがて沖の岩礁や魚礁、沈船などの底層で群棲する。 なを、ハリスが縮れると釣れ具合が極端に悪くなるので目はよく利く魚といえる。 このマアジは、丘からでも沖でも釣れ、全国的に多種多彩な釣技が伝わっている。大きく分けると陸釣りはウキ釣りとサビキ釣り。沖釣りもサビキ釣りとビシ釣りの2系統。いずれの釣り方もマアジ釣りのコツは次の通りだ。

 

 <コマセ> 

コマセの撒き方、つめ替えの頻度がこの釣りの成績を左右する。 全国的に冷凍アミとイワシなどのミンチは多用されており、アミは主として小・中アジ釣りに威力は発揮するサビキ釣りに、魚肉のミンチはビシ釣りで使う。 アミはプラスチック製のサブマリン・タイプやロケット、ステンレス筒型などの撒餌具につめて海底に送り込む。 撒餌具はミチ糸に直結し、下にクッションゴムを介してサビキ仕掛け。先端にオモリという構成と、ミチ糸→サビキ→オモリ付き撒餌具という「逆サビキ・スタイル」の2つの装着方法がある。 逆サビキは魚の泳層が低い時に有効だが、起伏が激しい釣り場では、根がかり率が高くなるマイナス面もある。 瀬戸内海方面はほとんどが逆サビキ派だ。 いずれのスタイルもオモリが着底したら竿を30〜40cm幅で鋭くあおってコマセを撒く。次いでゆっくりと竿を立てて、サビキをコマセに中へ誘い入れる。

 こうして底から1〜3,4mの層を探る間に3回ほどコマセを撒く。 ビシ釣りの撒餌具 は俗に行燈(アンドン)ビシと呼ばれ、下部がオモリ、上部は金網でできている。 ミンチの挽き具合で網目の大きさを変えるが、固めのペースト状で多少粗い粒が混じっている程度のミンチなら網目は11番。全体的に粗挽きのミンチなら網目の大きさは9番。 なを、アンドンビシの泣き所といえるコマセによる目詰まりを解消した新しいタイプのクリーンビシも悪くない。

 重量はいずれも130〜150号。 ビシ釣りの場合、コマセは一気に「ドバッ」と撒くと、流れ出したコマセについてアジの群は仕掛けから離れてしまう。基本は「トロトロ」と絶え間なく撒くことだ。 また、ビシいっぱいにコマセを詰め込むと水圧が伝わりにくくなり、”出”が悪いので必ず8分目くらいにする。

 こうして海底まで送り、タナに巻き上げてから、30秒間隔で3回コマセを出して巻き上げた時、コマセが僅かに残っているようならコマセの挽き具合と籠の網目の関係はドンピシャリ。 とにかく、コマセワークは「少しずつ」「トロトロ」が基本だ。


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東 京 湾 の サ ビ キ 釣 り  

内房金谷から保田沖へかけての海域は例年20cm以下の小アジの数釣りが楽しめる海。 オモリ負荷30号3m胴調子竿に中型リール。PE系4号ラインに金属コマセ籠を直結。2mm径30cmのクッションゴム下にミキ糸2〜3号。エダス1〜1.5号8〜15本バリ。デコレーションはハモ皮にチモト糸赤ラッカー塗りなど。オモリは50号前後。 コマセ籠に魚肉ミンチを8分目詰めて底へ。船頭が指示するタナが4mだったら、サビキの長さを計算に入れオモリを2mほど浮かせてから竿をひと振り。次いで竿をゆっくり上げて、海中に流出したコマセの幕の中にサビキを誘い込む。 ククッと竿を小刻みにゆする魚信。そのまま待つうちに複数のハリにアジが掛かり、引く幅は小さいが重さが加わり、竿がしなる。 ここでゆっくりとリーリング。コマセ籠まで巻き上げて鈴なりに掛かったアジを一気に船上へ取り込もう。


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アジ用コマセカゴの種類

今回は、、マアジの基本的特徴と、東京湾のサビキ釣りを紹介させて頂いたが、
釣方は全国各地に様々な方法があり、今後シーズン毎に様々な釣法を紹介していきたいと思う。

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